パームレスト

キーボードの選び方

ノーマルプロファイルのメカニカルキーボードはそれなりに高さがあるので、パームレスト無しで使うのは難しいです。

手首を浮かして打鍵する特殊スタイル(肘打ち)の人はパームレストは不要ですが、普段薄型のキーボードを使っている方はメカニカルキーボードと一緒にパームレストも購入したほうが良いと思います。

素材

パームレストには様々な素材があります。
素材によってタイピングのしやすさだけでなく、手首への負荷も変わってきます。

木製パームレスト

木製のパームレストは硬くて安定しており、夏場でも手汗でベタベタすることがありません。また使い込むほどに味が出るものもあり、汚れもほとんど目立ちません。素材的に硬いため、作業中にパームレストに肘をついても負荷をかけません。反面、手首が痛くなることもあります。

木製パームレストは滑るので、滑り止めのついたものを選ぶようにすると良いです。

Keychron ウッドパームレスト より引用

木製品なので、経年劣化で反るものもあります。木目は当たり外れがあります。

低反発パームレスト

柔らかい素材のパームレストで、量販店などには必ず置いてあります。低価格なものも多く、物によって柔らかさが異なることがあります。購入前に触って確かめたほうが良いと思います。

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木製と異なり、デザインに凝ったものも多く、デスクの景観を損ないません。柔らかい素材なので手首が痛くなることもありません。

その反面汚れやすく、安いものだと短期間でヘタってしまうことあります。また夏場と冬場で感触が変わります。手首が沈み込むので、思ったほど高さが出ずに結局手首を反って打鍵してしまうことになり、打鍵負荷が高くなることがあります。

シリコン製パームレスト

低反発ほど柔らかくなく、木製ほど硬くないシリコン製パームレストは、本体をぐにゃりと曲げることができるくらいの柔軟性があり、手首が痛くならず快適なタイピングが可能です。触り心地もサラサラしていて、硬すぎず柔らかすぎない素材なので、長時間のタイピングにも適しています。

Keychron Silicone パームレスト

様々な形状がり、手首の形にフィットするものからシンプルな長方形のデザインのものもあります。木製より軽量で、カラーバリエーションも豊富です。汚れやすいですが、水洗いできるのできちんと手入れすれば清潔さを保つことができます。

シリコン製なので木製ほどの耐久性はなく、変形やひび割れを生じることがあります。また長期間使用していると、手が触れている部分が摩耗してテカってきます。

アクリル製(レジン)パームレスト

アクリル製のパームレストは非常に硬い素材ですが、加工しやすいため非常に多くの凝ったデザインの商品が多いです。透明のものや湾曲したもの、ラメや絵柄が入っているものなどがあります。

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樹脂製なので手汗でベタベタになることがあります。夏場は作業中にパームレストを何度も拭く作業が発生します。丸洗いできるので、きちんと手入れすれば清潔さを維持でき、長持ちします。

高さ、幅、形状

パームレストはメカニカルキーボードとセットで良く考えて選ぶ製品です。ここが安物だとタイピングに著しい疲労を感じたり、手首、肘、肩に負荷を感じてやがて腱鞘炎や肩こりにつながります。

高さ(厚み)

パームレストの厚みは最も厚い部分のもので、18mm(0.71インチ)前後のものが多いです。この高さが使用するキーボードの手前部分(最も薄い部分)の高さと同じであることが理想です。例えばKeychronのQ1は、フロント部分の高さが22.6 mmなので、18mmのパームレストとは4.6mmの差があります。これは無視できない差になります。

残念ながらパームレストはその高さや形状であまり多くの選択肢がないため、厚みに関しては改造するしかありません。パームレストの改造方法はあまり紹介されていませんが、難しくありません。

木製やシリコン製などのある程度の硬さがある製品であれば、シリコンゴムの板を下に敷くことで嵩上げすることができます。生ゴムは選ばないでください、非常に臭いです。シリコンゴムをパームレストにくっつける場合は、3M製の両面テープが使えますが、この両面テープ自体にも厚みがあることに注意してください。

これは生ゴムを嵩上げ用に加工したものです。非常に安価でしたが、デスクがタイヤ臭に包まれてしまいました。

耐震ジェルマットを敷く方法もありますが、これはパームレストを動かせなくなるのであまりお勧めしません。ジェルマットはパームレストに若干の柔らかさを与えるため、手首が痛い場合は試してみても良いかもしれません。

スプリットタイプのパームレストもありますが、これはスプリットキーボード用なので一般的なキーボードには合いません。

通常のパームレストは

  • フルサイズ用…44.7cm
  • 80%用…35.8cm
  • 75%用…32.7cm
  • 60%用…31.7cm

こういうサイズ感になっています。

所有しているキーボードの中で最も大きいものに合わせて買っておくと、他のキーボードでも流用できます。パームレストは大は小を兼ねます。ただし、フルサイズ用のパームレストを購入して60%キーボードに使うと、コンパクトサイズでデスクスペースを有効活用するというメリットは失われます。

形状

パームレストの形状は、ベーシックな製品では手前が低く、奥が高い形になっており、角が丸く研磨されているものが標準的です。全体的に丸みを帯びているものや、セパレート型、表面にエンボス加工されているものもあります。

長時間手首に触れるものなので、形状はよく調べたほうが良いです。どれ選んでも一緒でしょ、と考えてフラットなパームレストを購入すると、手首にフィット感がなくてすぐに痛くなってしまうことがあります。逆にエルゴノミクスな形状を選んで形が合わないと矯正のしようがないので目も当てられません。タオルでも置いた方がマシです。

所感

私は木製、シリコン製、レジンのパームレストを使い分けていますが、夏場に汗の影響を受けにくいのは木製パームレストです。レジンのパームレストは見た目がかっこいいので撮影用に使っていますが、硬いので常用はしていません。最も多く使っているのはシリコン製のパームレストです。

木製やレジンの硬いパームレストを使っていたとき、高さは間違っていないのに左手首に負荷や軽い痛みを感じることが多くありました。シリコン製のパームレストに置き換えるとこの痛みはなくなったので、手首が触れる部分の硬さも長時間の打鍵に対する負荷軽減に重要な要素だと思います。

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