プレートによる打鍵音の変化

打鍵音

キースイッチを支え、内部構造と本体を接続するための板です。通常PCBの上部に配置され、間に吸音フォームが挟まれることがあります。キーボードのたわみを減らして安定性を高めます。すべてのキーボードにプレートが備わっているわけではありません。

金属、樹脂、複合素材があり、材質によって打鍵感や打鍵音に影響します。厚みや剛性(縦弾性係数)によっても打鍵感は変わります。

プレート別の打鍵音

プレート別の打鍵音の変化については、動画で紹介しているものがあります。

Every Keyboard PLATES Sound Comparison | Which one sounds the best?

プレートの比較

プレートの材質や打鍵音の変化を検証したわかりやすい動画を紹介します。

POM vs FR4 vs CF vs ALU vs Brass vs Copper vs Silver Mirror | Plate Material Comparison

真鍮やアルミだけでなく、CopperやSilver Mirrorについても比較されています。

プレートの種類

金属製プレート

アルミ<真鍮<ステンレス
の順に剛性が高いです。基本的に金属製プレートは他の樹脂製のものより遥かに剛性が高く、ダメージを受けにくいようです。その代わり重いです。

真鍮のプレートは打鍵感が特徴的で、重厚感があります。人気もありますが、カスタムキーボードの選択肢に含まれていないか、非常に高価になりがちです。

アルミプレートは熱伝導性に優れているため、キーボードコンポネントの放熱に役立ちます。

樹脂製プレート

軽くて安価なので自作キーボードでよく使われるようです。「PC(ポリカーボネート)」あるいは「POM」という表記のプレートがこの樹脂製に当たります。

柔らかい分、底打ちの跳ね返りがソフトな印象で、軽い音がします。安っぽさは感じません。PCプレートは半透明であるため、RGBバックライトの光が透過します。

複合素材

カーボンファイバーやFR4は、樹脂や繊維による複合素材です。軽量で剛性も高く、比較的安価です。自作初心者はカーボンファイバーを推奨されます。

硬い素材なので打鍵音は比較的大きくなりがちです。FR4はガラス繊維強化エポキシ樹脂の一種で、比較的安価ですが、それほど高い強度があるわけではありません。

縦弾性係数(ヤング率)

縦弾性係数は、大雑把に言うと数値が高くなるほど剛性が高くなります。

  • ステンレス: 190~210 GPa
  • アルミ: 69~70 GPa
  • 真鍮: 100~120 GPa
  • PC (ポリカーボネート): 2.3~3.0 GPa
  • カーボンファイバー: 200~500 GPa

※カーボンファイバーは測定条件によって数値が大きく変動するので正しくない可能性があります。

アイキャッチは Everything You Need to Know About Brass Keyboard Plates より引用

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