軸ごとの打鍵音

打鍵音

アイキャッチは ZDNET – Mechanical keyboards: A comprehensive guide より引用

軸の種類によって異なる打鍵音と打鍵感が得られますが、具体的に音の構成を少し調べてみます。

録音環境はキャビティ音を防ぐためkeychron Q1 Maxを使用し、OSAキーキャップを使っています(ダブルショットPBT)。文字キー「L」を2回+2回で4回押下した音を拾っています。あまり厳密な録音環境ではないのでご了承ください。

リニア軸の打鍵音

gateron G pro red

素直なリニア軸の音です。静音軸ではないので意外と響く印象です。非常に軽い軸なので、タイピングにも力が必要なく、撫でるような打鍵になるため、音も静かです。

gateron G pro yellow

こちらは赤軸よりも少し重い軸ですが、利き軸できる人でも区別は難しいと思います。赤軸よりは重い軸ですが、明確に差があるようには感じられませんでした。

タクタイル軸の打鍵音

gateron G pro brown

ちょっと打ち方が落ち着きなくてすいません。ただ、慌てて強く打鍵すると音構成が若干複雑になって、山が通常2つのところ3つになっています。比較的静かな打鍵音ですが、タクタイルの発生が少し遅めなので、よく聴くと少し複雑な音が聞こえます。

gateron Jupiter banana

バナナ軸は茶軸よりもはっきりしたクリアな打鍵音が響きます。強く打鍵しなくても、底打ちの音がちゃんと響く感じです。青軸よりクリアですが、音自体は結構大きいです。タクタイル感の発生が速いので、シンプルな音構成になっています。

バナナ軸は分解するとわかりますが、スプリングの長さが茶軸の倍あります。この長いスプリングによって、しなやかで明瞭な触覚フィードバックを実現しています。

クリッキー軸の打鍵音

gateron G pro blue

マイルド系青軸、gateronのblueです。押下時に山が3つ、リセット時の音もやや大きめです。柔らかめの打鍵感がありますが、クリック音もやや分散したチャリチャリ感があります。ソリッドな響きではないので、長時間タイピングしていてもあまりうるさく感じません。

cherry mx blue

キーボードゴリラ御用達、信頼と実績のcherry青軸(無加工)です。非常に大きなクリック音がしますが、リセット音は意外と小さめです。クリック音が大きめなので、キー自体の底打ち音はかき消されています。

cherry青軸の金属音

cherry青軸はこの録音では聞こえてきませんが、装着する筐体によっては、キーを離したときに「キーン」という不快な金属音が聞こえることがあります。これは本体の音ではなく、軸のスプリングの音なので、本体を静音化しても効果がありません。

cherry青軸を分解して「スプリングだけに」ルブを塗ることで、この金属音を抑えることができます。このとき、絶対にステムやハウジングにはルブが付着しないようにしてください。青軸のハウジングにルブが付着すると、チキチキという青軸特有の打鍵音が失われ、カスカスした低品質な茶軸の音になってしまいます(もとに戻せません)。
スプリングだけにルブを塗布することで、金属音は抑制できます。GPL105のような粘性の低いルブで良いと思います。

その他の軸

ここでは比較的一般的で入手しやすい安価な軸をサンプルとして調べてあります。他の軸も単品購入して調べようと思いましたが、それほど大きな違いを感じられない可能性があったので見合わせています。

特殊な打鍵音を響かせる軸を見つけたらここに追加していきます。

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