PCB(プリント回路基板)はメカニカルキーボードの中心的機構です。キーボードの各キーに対応した回路パターンが印刷されており、キーを押した際の信号を接続先のコンピュータへ伝えます。
PCBにはスイッチのON/OFFだけでなく、LEDやキーコードの制御も行います。バックライトの制御やマクロ機能などもPCBに組み込まれています。
ソルダー(はんだ付け)とホットスワップ
PCBにはソルダーというキースイッチをはんだ付けするものと、スイッチを抜き差しして交換できるホットスワップに対応したものがあります。
初心者はホットスワップを選択することをお勧めします。ソルダーでも構いませんが、はんだ付けの技術がなければスイッチの交換はできません。
ホットスワップ対応品でも、稀に格安メカニカルキーボードなどにMXスイッチ互換軸が刺さらないものがあります。
QMK対応とVIA対応
オープンソースのファームウェア「QMK」に対応しているPCBであれば、ファームウェアの書き換えによって非常に細かい制御を設定することができます。
また「VIA」に対応しているPCBであれば、VIAに接続することで、初心者でも簡単にキーマップを変更することができます。
打鍵への影響
PCB素材の厚さや構造によって、キーを押下した際の振動の伝わり方が変わります。打鍵感が硬く感じられたり、逆に柔らかく感じられたりします。PCBの設計によっては、スイッチとの干渉が起こり、打鍵感が悪化したり、異音が発生することもあります。
また、PCBのマウント方法によっても打鍵感が大きく変わります。
PCBには一般的にFR4、ポリエチレン、ポリイミドなどの素材が使われます。素材によって剛性や柔軟性が異なります。PCBの厚みによっても打鍵感が変わります。厚いほど硬く、薄いほど柔らかい打鍵感になる傾向があります。